世界緊縛行脚




大変ご無沙汰いたしております。こぐれでござひます。ワタクシメのこと、覚えてくださっているでしょうか。気付けば前回の記事から9か月経過。

その間、このブログの読者が増え、成長したことはまことに喜ばしい限りでござひます。何より運営者のカブキジョー氏が日本の緊縛シーンについて日本から良質な情報を発信することにこだわっていらっしゃることの賜物でござひます。

書くことがありすぎて書ききれないきょうこのごろ。ワタクシメの2009年は言うなれば「ツール・ド・緊縛」でござひました。

至らぬながら2月に企画させていただいた小さなフェティッシュイベント「FetiSM」はおかげさまで大盛況に終わりました。詳しくはカブキジョー氏がここでレポートしてくださっているとおりです(おおきにおおきに)。手前ミソながら- 会場はエネルギー充満むんむんでしたが、快適で居心地がよい、そんな一夜でござひました。洋の東西入り交じり、一度にあれだけ大勢の人が縄で遊んでいるのを見たことがありません。ご来訪くださったみなさま、スタッフのみなさま、本当に有り難うござひました。




このイベントで私が目指したのは、日頃フェティッシュイベントに出入りしたことのないいわゆる「一般人」に多く来ていただくこと。それらパンピーの方々に、緊縛パフォーマンスがいかに美しく芸術的なものかを見ていただきたいと考へたのであります。

緊縛に対する一般的な印象はおおむね「裸のおねーちゃんがいじめられる暗くてムゴいSM」ではないでしょうか。もちろんSMもそれはそれでひとつの緊縛のあり方なのですが、そのおどろおどろしいイメージを少し払拭してみたかったのでござひます。

東京では数多くのフェティッシュイベントが開催されておりますが、お見かけする顔ぶれもショーの内容もほぼ決まってしまっており、フェティッシュシーンはいわば飽和状態なのではないかと感じております。



スター☆ゴン・アリスエ氏FetiSMにてカワイコちゃんに囲まれる



緊縛をひとつの「芸術」として広めてゆくためには、新しい顔ぶれに来ていただくことが必要でありませう。そのために、ドレスコードを排し、フェティッシュとは無縁のパフォーマンスと組み合わせました。ブラジルの格闘技カポエイラのショーはとっておきの組み合わせだったのではないでしょうか。

内も外も男前のAyumuさんとその仲間達(ほんま男前ばっかり)がカポエイラのみならず会場設営まで私以上の働きをしてくださったおかげで、フェチ人とパンピーの来訪者比率約半々という結果でござひました。

今回が初めてのイベント企画運営でしたが、正直、予想以上のエネルギーと時間をものすごーく消費しました。それだけの価値はあったと感じておりますがの。第2回をやらんかね?というお話は頂戴しているのですが、もう一度やってみるか否か今の時点では決めかねております。



クールなDJ 沢田穣治!FetiSMにて



どうなりますやら、じーーっと見守ってやってくださひませ・・・。もしもう一度やらせていただくことになるなら、会場のエネルギーが分散しないよう、コンパクトな規模を維持したいなと考へております。

さて5月には、相方の有末剛はん初の海外公演ツアーのこーでねいと及び帯同をさせていただきました。今回の12日間のヨーロッパツアーではデンマーク、スウェーデン、ウクライナを来訪。旅にハプニングはつきもの。あやしげな人がピックアップされるセキュリティチェックに有末剛氏見事当選、ショー用の大事な縄を機内持ち込みしようとしてセキュリティチェックで引っかかる(結局預けた)、こぐれ、ウクライナの入国でキレそうになる・・・など。詳細はまた後日・・・?

最新の教則本&DVD(「緊縛の心と技 2」)で有末氏が語っておりますように、ヨーロッパでの緊縛熱は相当なものでした。

麻縄緊縛は日本が発祥でござひます。みなさまあまりご存じないかもしれませんが(ワタクシ自身2-3年前まで知らなかったのですが)、海外には日本の緊縛愛好者が驚くほどたくさんいらっしゃるのでござひます。



スウェーデンの山小屋前でカッコつける有末氏



親切で、初めて訪問した我々2人を暖かく受け入れてくださった現地のみなさまのおかげで、毎日本当に楽しく、快適に過ごすことができました。こぐれ、大きなショー出演初体験の巻。それほど海外旅行の数が多くない有末氏も、予想に反して時差ボケにも悩まされず元気でお過ごしでした。やるな、中年。

ウクライナでは、ただでさえ長い鼻の下をさらにびろろろ~んと伸ばしておりました。スーパーモデル級のきれいなおねーちゃんが当たり前のようにそのあたりを闊歩。「ねーちゃんがキレイ」「ねーちゃんがキレイ」「ねーちゃんがキレイ」と有末マントヒヒ氏うるさい。



デンマークでのミニショー



最初の100回はよしとしましょう。たしかにどのねーちゃんもキレイで、ワタクシめもウハウハでござひましたとも。しかし1時間に1200回のペースで3日間連発されたのではたまりません。「ねーちゃんばっか見てんと仕事せーや」と言いたくもなりましょう。ともかく、有末カバ男氏、ウクライナ再訪を強く願っていることは間違いありません。

そのヨーロッパツアーから帰国してわずか1週間後、ワタクシメは別の所用ありて一人で再び大巡業に旅立たねばなりませんでした。文字通り世界一周の旅でござひます。かくも充実したヨーロッパ緊縛ツアーの余韻にゆっくり浸りたいところ。



有末剛、ウクライナでコマ回し



心身共に次の旅に出るような準備がまだ整っておりませんでしたが、そうも言ってはおられませぬ。オトコこぐれ、行かねばならぬ。

結果的には、各地の緊縛愛好者達と交流を深め、この旅を最大限に楽しんだのでござひます。アメリカ西海岸に始まり、大陸を中ほどまで横断、ブラジルに飛び、ブラジルを横断、スペインに飛び、つい2週間前まで滞在していたデンマークとウクライナ上空を経てイギリス北部に滞在。大英帝国を南下してロンドンから日本に帰国。



アメリカで変態フレンズとBBQ!



そして12月初頭の本日、ニュージーランドから日本に帰る飛行機の中でこれを書いております。今回も一人旅でござひまして、オーストラリアとニュージーランドを訪れました。

親切なオージーのネットのお友達があれこれ世話してくださったおかげで、これまた現地の緊縛愛好者とお会いすることができました。その方が主催するフェティッシュイベントにゲストとして招待していただいたので、縄で遊ぶべ!!と張り切っておりましたとも。

フェティシュドレスもカラビナも緊縛教則本もスーツケースに入れ準備万端、行く気まんまん。・・・なのに。なのに。寒さに極端に弱いこぐれ、現地の強烈クーラーにやられ、風邪で高熱発して結局イベントには行けませんでした。しょぼん。



こぐれ、ブラジルで130kgのおにーちゃんを吊る。いえーい



他にもいくつか海外渡航がありましたゆえ、今年おそらく地球約3周半ほど動いたことになろうかと思われます。賞あたらないかしら。ミス・緊縛インターナショナルとか、ミス・緊縛トラベラーとか。いやいや、よく動き回ったで賞でも。

みなさまがどれほど興味を持ってくださるかはわからないのですが、これらの詳しい旅行記をいつか書いてみようかなと考えたりしております。

ウクライナやブラジルも含めた貴重な緊縛国際交流を経験させていただいた数少ない日本人女性の一人ではないかとふと気付いたゆえでござひます。

そいではまた~。

こぐれ

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